花粉症による鼻詰まりを解消するために、血管収縮性点鼻薬がよく用いられます。
市販の点鼻薬は、ほとんどがこの血管収縮性点鼻薬です。
血管収縮性点鼻薬のメリットは、非常に即効性があり、すぐに鼻の通りが良くなる点があげられます。
鼻詰まりは、鼻の粘膜が充血して腫れが出るために発症します。
血管収縮性点鼻薬には、鼻粘膜の血管を収縮させて充血を取り除く作用があるため、鼻詰まりを解消することができるのです。
しかし、血管収縮性点鼻薬は、効果が数時間しか持続しないというデメリットがあり、そのため点鼻薬を常習的に使用してしまう場合があります。
短期間の使用ならば問題は少ないのですが、花粉症のように症状が長期間にわたる場合には、問題が起こることが多々あるのです。
点鼻薬を頻繁に使用していると、薬の作用が切れたときに血管が逆に拡張して、かえって鼻詰まりを悪化させてしまうことがあるのです。
これは、点鼻薬性鼻炎とよばれています。
花粉症対策として血管収縮性点鼻薬を使う場合は、鼻詰まりのために夜寝られないなど、深刻な場合に限るようにした方がよいとされています。
花粉症の鼻詰まり対策としては、血管収縮性の点鼻薬よりも、鼻用ステロイド噴霧薬に切り替えるのも一つの方法です。
鼻用ステロイド噴霧薬は、副作用が極めて少ないことがメリットです。
ただ、鼻用ステロイド噴霧薬の場合、即効性はなく、効果が出るまで2~3日かかります。